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四条河原町の北行きのバス停は、パチンコ屋の真前に、3箇所並んでいます。
先週の土曜日、3番の市バスから降りますと、
「お母ちゃん、なっ、今日だけはやめとこ。その身体では無理やさかい。なっ!」と大きな声が聞こえてくるのです。
その身体って、どんな身体なんやと、その声のする方を振り向き、その姿に仰天。
松葉杖をつき、首には大きなコルセットをはめた、大柄肉厚の70代と思しき女性と、
そこそこ肉厚の小柄な女性が、もめているです。
病院を今抜け出て来たかの様なお姿のお母上は、尚も説得する娘を振り切り、
松葉杖をつきながらも自力で自動ドアの前に立ち、
「大丈夫やて、なっ!ちょっとだけ、ちょっとだけやん。それにな」と、
手品の様に大きな花柄のバッグから、見たこともない様な、巨大アンメルツを出して来て、
「これ、これ、これがあるがなぁ〜。膝が痛なって来たらな、これを塗るさかい、大・丈・夫」と、
娘を引きずる様にして、店内に入って行かれました。
昼に見るドラゴン。
人生は、暴走した者の勝ちなのでしょうか。