2016年12月31日

しずまれば聞こえる

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  浄夜          岬多可子



  いきものの 甲殻や棘や骨、


  そのなかの汁気のところや


  そのまわりの脂のところ、


  あらっぽく あぶなっかしい やり方で


  好む わたくしたち というもの。


  抉(えぐ)る刮(こそ)げる齧る舐める啜る、


  そうした卓(テーブル)の 騒乱のような後。             


  耳の水底、とくとくと さわさわと


  薄く色づいた漿液の、


  しずまれば聞こえる 鳴動脈搏。


                     掌詩集 「色を熾(おこ)す」より全行

            


posted by cocoacat at 04:00| 日記 | 更新情報をチェックする